数学0点・英語5点の状況から、たった5ヶ月間で高校合格を達成した素直でやんちゃな男の子の話

登場人物

  • 桐生駅前校ナオキ君素直でやんちゃな男の子。自身の境遇に負けずに高校合格を果たす。
  • お母さん高校合格までナオキ君を支え続けた。
  • 先生ナオキ君を合格させるために戦略を練り、道標となる。
    • (学校の先生のアドバイスでナビを辞める)
  • ナオキ君は小学5年生からナビに通い始めました。ただ中学校に上がっても成績は今ひとつ伸び悩んでいて、どの教科も40点前後という成績でした。
    そんな時に、学校の先生から「漢字とか計算といった基礎をしっかりやった方がいい。」と言われ、塾を変えることにしたのです。
    それから2年近くの月日が経ち、ナオキ君のお母さんから再びナビにお電話がありました。その時ナオキ君は中学3年生。高校受験が5ヶ月後に迫った時期でした。
    お母さんのお電話は「もう一度ナビに通わせたい」というお話でした。
    入試が迫った時期での申し出でしたので、すぐ翌日、教室に来てもらいました。そして面談。
    そこで、ナビをやめてからのナオキ君について驚きの話を聞いたのです。
  • (どうしていつも自分だけが怒られるの?)
  • ナビをやめた頃のナオキ君は、学校の先生に対して大きな不信感を持っていました。
    それは、学校の先生からいつも、「ヘラヘラするな!」と怒られてばかりいたから。
    みんなでいるのに、怒られるのはいつも自分。そんな学校の先生に嫌気が差していたのです。
    これは後に病院に行ってわかったことなのですが、ナオキ君は口元が緩む病気で、それが原因でいつもヘラヘラ笑っているように見えていたみたいです。
    これは薬を飲んで治ったのですが、それまでは「どうして自分だけがいつも怒られるんだろう?」と思っていたみたいです。そんなナオキ君は誰とでも仲良くなれる性格でした。
    そのため、いつしか学校の不良グループとも仲良く付き合うようになり、学校で暴れたり、夜遅くまでゲームセンターに出入りするようになってしまうのです。そんな状態だったため、学校の先生との関係はますます悪化していきました。
  • (家出騒動)
  • 中3の夏のある日、学校の先生から自宅にお電話が掛かってきました。ナオキ君は「また怒られる」と思い、窓から逃亡。そのまま家出をしてしまったのです。
    行く宛の無いナオキ君は、近所で廃車になったバスに泊まり込んで、何とそこで3日間過ごしたのです。お腹が空くと友人に連絡を取り、食べ物を持ってきてもらいました。最後はナオキ君を必死で探すお母さんに、その友人がナオキ君の居場所を打ち明けて発見されたそうです。
  • (ナビさんしか無いんです!)
  • 家出からは戻ってきたナオキ君ですが、勉強には全く手がつきません。
    高校受験を半年後に控えた中3の2学期中間テストでは、なんと数学0点、英語は5点、5教科の合計は54点という状況だったのです。
    そんな状況の中でお母さんはナビにお電話をくれました。
    そこで、「もうナビさんに頼るしかないんです。」と藁をも縋る思いを語ってくださったのです。
  • (ナオキ君は何も変わっていない!)
  • 久しぶりにナオキ君と話してみると、以前と変わらずとっても気さくに話してくれます。まさか家出騒動を起こした子だなんて、とても思えません。
    とにかく受験に向けて時間がありませんでしたので、一刻も早く受験勉強に入らなければなりませんが、その前にナオキ君の気持ちが重要だと考え、本人とじっくり話しをしてみることにしました。
  • 先生「お母さんから色々聞いたんだけど、大変だったみたいだね。ナオキ君は、これからどうしたいとかってある?」
  • ナオキ「高校に行きたい。」
  • 先生「お!どうして?」
  • ナオキ「バドミントンをやりたいんだ」
  • ナオキ君は小学生の時からバドミントンをやっていて、中3の時には県大会のメンバーに選ばれるほどの腕前でした。このバドミントンを高校に行って続けたいという思いを抱いていたのです。
  • 先生「今は通知表に1があるから、このままでは高校に行くのが難しい状況なんだよね。でも、1さえ無くなれば、バドミントンの実績で推薦をもらえるかもしれないよ!だから、次のテストで何としても成績を上げて、とにかく1を無くそう!」
  • ナオキ「わかった。がんばるよ!」
  • 推薦入試を目指すという話に、ナオキ君もやる気になってくれました。最初にお母さんから話を聞いた時はどうなることかと思いましたが、ナオキ君が以前と変わらないとても素直なままのナオキ君でしたので、何とかなるかもしれないという期待を少しだけ持つことができました。
    • (期末テストに向けて)
    • とはいえ残された期間はわずかです。そこで授業は入試対策も含めて目一杯の予定を立てました。火木土の週3回で、授業は毎回2コマずつの予定を立てます。そして、授業後はお母さんが迎えに来るまで自習室で勉強するという約束をしました。その裏でお母さんにこっそり迎えに来る時間を少し遅めにしてもらうようにお願いして、塾で勉強する時間を長く取れるようにしました。
  • ナオキ君は、お母さんの迎えが遅いことに気づいているのかいないのかわかりませんでしたが、文句も言わずに一生懸命勉強を続けてくれました。
    この時、既に中3の10月も終わりに近づいた頃。通知表の1を無くすと言っても、それは次の2学期末テストでの1発勝負です。前回のテストは0点です
    から、ただ普通にやっても、飛躍的な成績アップは望めません。そこで、次の期末テストの出題範囲から、得点するポイントを絞り込むことにしました。
  • (数学のテスト対策)
  • 次回のテストの出題範囲を調べると「三平方の定理」、「相似の証明」、「角度」です。ナオキ君の状況を見てみると、2次方程式の計算問題では、他の生徒がよくするような符号のミスがありません。点数は取れていなくても、基本的な計算ルールはちゃんとわかっているのです。それであれば、三平方の定理については、単純な計算問題は全てできるはずです。「相似の証明」は、そもそもの証明問題の解き方がわかっていませんでした。今からこの証明問題の解き方をマスターしている時間はありません。そこで、通常の証明問題は全て捨てて、相似の条件だけは覚えておいて答えられるようにしておきました。「角度」の問題は、複合問題を除き、ルールさえ覚えておけば解ける問題だけに対応することにしました。この様に点を取りに行く問題を決めたあとは、その絞り込んだ問題だけは絶対に落とさない様に何度も繰り返し解いて、やり方はマスターさせました。同じ様な問題だけを4回くらいは繰り返しやったと思います。
  • (英語のテスト対策)
  • 英語の状況を見てみると、ナオキ君はリスニングがすごく得意でほぼ満点が取れそうです。ただ、暗記がとても苦手で、単語や熟語が全然覚えられません。そこで、教科書の例文のみを暗記して、あとはリスニングがたくさん出ることを祈ってテストに送り出しました。
    • (そして期末テスト)
    • 期末テストの直前、迎えに来られたお母さんも交え、こんなお話しをして送り出しました。
    • お母様「最近、ナビに来て勉強はしてると思うのですが、やっぱり心配です。」
    • 先生「私もいけるとは思うのですがテストは本番迎えてみないと。やはり心配は心配です。でも、ナオキ君は繰り返しをやりきったもんね!」
  • ナオキ「はい。三平方と計算はいけるから大丈夫!」
  • 先生「だよね!見たこと無い問題が出ても慌てないようにね。前回より得点は取る力はついているから。」
  • お母様「ナオキも頑張ったのはわかるので、明日頑張ってね!」
  • そして迎えた期末テスト。結果は数学38点!前回は0点でしたから38点アップです。
    そして英語は24点!前回の5点から19点アップです。5教科合計も129点で前回の54点から75点アップできました。このがんばりのおかげで通知表からは1が無くなったのです!
  • 先生「まずは第一段階クリアです。良かったですね!」
  • お母さん「ですね~!先生のおかげです!ありがとうございます。」
  • 先生「いやいや、ナオキ君が頑張ったからですよ。ここからが本番ですから!」
  • ナオキ「今のままいけば、推薦もいけるかもって学校の先生が言ってました。」
  • 先生「お~やったじゃん!この調子で頑張ろう!」
    • (そして受験)
    • 学校の先生のお話を聞いて安心していたのですが、実際にもらえたのは併願推薦で、一番欲しい専願推薦はもらうことができませんでした。
      この併願推薦と専願推薦とはどんなものかというと、併願推薦は他校も受ける生徒がもらう推薦で、合格しても進学するかどうかは生徒次第。ただ、試験で落とされる可能性も十分あるというものです。
      また専願推薦とは、合格したら必ず進学しますと確約するもので、推薦をもらうことができれば、ほぼ間違いなく合格できるというものです。ナオキ君の場合はJ高校が第一志望ですから、この専願推薦をもらって合格を確実にしたかったのですが、それは叶いませんでした。
      理由はナオキ君の素行の問題でした。夜遅くに街を出歩いていたり、家出騒動を起こしたりしたことが問題視されてしまったのです。
      そして併願推薦でJ高校を受験することになりました。受験の前日は、ナビでしっかり勉強して、帰り際にしっかりと握手をして力を送りました。
      そして合格発表の日。お母さんからナビにお電話がありました。
    • お母さん「落ちてしまいました。。。」
    • 教室長「そうでしたか。。。力不足ですいません。」
    • お母さん「いえいえ、今までなら受けることもままならない状況でしたから。ここまで来られただけでも成長したと思います。」
    • がんばってもらった推薦を生かすことはできませんでした。こうなると一般入試に挑戦するしかありません。ただ一般入試でJ高校を受けるには、推薦入試の3教科受験とは違い、一般入試は5教科受験に対応しなければなりません。
      ナオキ君は既に教科も目一杯まで絞り込んで勉強を進めていましたので、ここから5教科受験に対応するのは不可能です。そこで、3教科で受験できる学校を探し、S高校を受けることにしました。
      このS高校は隣の県にある高校で、通学に時間がかかるため当初は志望校から外していました。ただ、この高校はバドミントン部があり、3教科で受験できる学校だったため、一般入試で受けるならベストの学校と考え受験することにしました。
      S高校の受験前日、ナオキ君は自習室で時間ギリギリまで勉強しています。数ヶ月前までに家出騒動を起こしたとは思えないくらいの成長です。
    • 先生「いよいよ明日だね!緊張してる?」
    • ナオキ「いや、あんまり。」
    • 先生「おーすごいじゃん!みんな緊張してるみたいだけど?」
  • ナオキ「なんか、大丈夫な気がして。」
  • 先生「うん、頑張ってナビに来てたもんね。でも、油断はするなよ。自信があるのと油断は全く違うからね。」
  • ナオキ「はい!」
  • 最後はがっちり握手をして入試に送り出しました。
    そして受験が終わり発表の日。ナオキ君本人からお電話で「合格しました。」というさらっとした報告がありました。お母さんとお話したら、家ではすごく喜んでいたみたいなのですが、照れくさかったみたいです。こうして高校進学が絶望的な状況から、ナオキ君は見事高校合格を勝ち取り、今ではバドミントンを楽しむ高校生活を過ごしています。

塾長が見る勉強のポイント

色々ありましたが、最後には無事高校合格ができて、本当に良かったです。
個別指導でとても大切なことは、生徒と先生との人間関係です。
どんなに教えるのが上手でも、話が面白くても、人間関係ができていなければ指導をうまくいきません。
ナオキくんが無事合格できたのは、まさに教室長との人間関係ができていたからだと思います。

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マジナビ 奇跡を生んだ勉強法親子と先生の成長物語 ~Another story~

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